まんが『ブラック・ジャック創作秘話』には手塚治虫先生の衝撃のエピソードが多数掲載されています。
『ブラック・ジャック創作秘話』の作画を担当されているのは、『こづかい万歳!」で有名な吉本浩二先生。
(以下の紹介エピソードは宮﨑克原作・吉本浩二作画『ブラック・ジャック創作秘話』各巻より)
『ブラック・ジャック創作秘話』第2巻収録エピソード
「○○がないと描けない」
・取材で秋田に訪れた際、鉛筆を忘れ「秋田のユニじゃ描けない」
・「(仕事場のある)高田馬場ではなく、下北沢の赤いきつねが食べたい」、「浅草の柿のタネが食べたい」「六本木のコンソメスープが飲みたい」
・真冬にスイカが食べたいと言い出す
(銀座のクラブで分けてもらったそうです)
・「ケーキが食べたい」「チョコがないと描けない」
(手塚先生のチョコ隙は有名ですね)

(このシーン、衝撃的すぎるので引用させていただきました。『ブラック・ジャック創作秘話』第2巻収録の第8話「先生のメガネ」より)
手塚先生頼まれ、ロサンゼルスにて、原稿の修正に使うペーパーボンドを夜の街中探して戻ってくると、手塚先生は「遅いから(手元にあった)和のりで直した」と一言。
そのペーパーボンドは30年経過しても担当さんが所持しており、宝物であると語ります。
(私がこれを手塚先生以外の人にされたら、その人とは縁を切ります 笑)
『ブラック・ジャック創作秘話』第3巻収録エピソード
海賊版の絵を修正
海外で無許可で出版された『鉄腕アトム』の海賊版の絵のひどさに憤慨し、「自分が描き直す」と言い出し、それを実行する。
※海賊版で著作権がないため、原稿料・印税は0円。
『ブラック・ジャック創作秘話』第4巻収録エピソード
「禁欲」の象徴
『ロストワールド』では強○を暗示したシーンがある。
『ロストワールド』の草稿が描かれたのは戦時中であり、手塚先生が中学生の頃。
戦時中の禁欲暮らしの中で、手塚少年は自由な精神のおもむくまま興奮して描いた。
そんな時、現れたのが「ヒョウタンツギ」の絵を持った手塚先生の妹さん。
それを見た手塚先生の興奮はみるみる引いていった。
手塚マンガの表現が過激になった際にあらわれるのが「ヒョウタンツギ」。
『ブラック・ジャック』においてその役割はピノコであり、平衡感覚が保たれている。
精神的な「妹」がいる時の手塚マンガは高貴になる。それこそが手塚マンガの本質である。
第4巻では、実写版『ブラック・ジャック』(主演・宍戸錠氏)を気に入らなかった手塚先生が、本家『ブラック・ジャック』の中でピノコに「先生の宍戸錠!」と言わせているエピソードも面白かったです。
(声に出して笑いました)
『ブラック・ジャック創作秘話』第5巻収録エピソード
「少年チャンピオン」に『タッチ』が載った
製本所にて、学生アルバイトのミスで『タッチ』(小学館)が掲載された「少年チャンピオン」(秋田書店)が200部ほど出回ってしまった。
この事件を悔しく感じたのは元秋田書店の製作部長である荒木勝時氏。
製本にミスがないかいつも心配だったと語ります。
ある製本所が倒産しかかった際、「大丈夫だから」と製本所は言いますが…
もし機械が差し押さえられて、発売日までに「チャンピオン」を予定部数まで製本することができなかったら?
そう考えた荒木氏は今すぐに全てをひきあげ、製本を手配。
すぐにトラック数十台を手配し、夜中に刷ったページをすべて運ばせました。
その製本所は後日倒産。荒木氏は「アンタ鬼だな」と言われたそう。
これらは手塚先生直接のエピソードではありませんが、衝撃的でした。
(第5巻では、かの赤塚不二夫先生が手塚治虫先生の悪口を聞いて激怒するエピソードも。)
他
上記に掲載した手塚先生関連のエピソードはほんの1部です。
『ブラック・ジャック創作秘話』には他にもたくさんの手塚先生のエピソードが、それも多数の著名人によって語られてているので、是非チェックしてみてくださいね!
(言うまでもありませんが、もちろん本家『ブラック・ジャック』も名作です!!)

