『SPIT 草野マサムネのロック大陸漫遊記』2024年6月16日オンエア分「スピッツのアルバム1曲目で漫遊記」から、「なんでこの曲にしたのか」振り返る企画より。
スピッツアルバム一曲目制作秘話!
スピッツ
一曲目:「ニノウデの世界」
マサムネさん
「デビューアルバムであくまでオルタナを意識したバンドっていうアピールをしたかったんですよね、当時はね。
インディーズの時はアコギをフィーチャーしたバンドっていう見せ方だったんですけど、あまりそっちばかりでも『なんか違うな』って思ったので、フォークロックみたいに一面的に見られたくないという気分があったんだな」
名前をつけてやる
一曲目:「ウサギのバイク」
マサムネさん
「ファーストアルバムの反響…ま、そんなに売れてないので、今思えば『少ないレスポンス』だったんですけど、『オルタナを意識した変なバンド』という反響はちゃんとあったので、セカンドではまたまた一転してこうフォークロックな感じをだそうとしたんだな。
そういうとこでやっぱあまのじゃくが発動してしまったんだと思います。
なんかね、とらえどころがないバンドでいたかったっていう感じかもしんないですね。」
惑星のかけら
一曲目:「惑星のかけら」
マサムネさん
「またまたオルタナ風味のラウドロックから始まるんだけど、これはですね、オーケストラ導入の『オーロラになれなかった人のために』というミニアルバムの後だったからそれの揺り戻し?
またオルタナとかラウドとか揺り戻しがあったんだな。
で、結構ね、アルバム全体でもひずみのギターが多いアルバムになってたんですけども、『惑星のかけら』は。」
CRISPY!
一曲目:「クリスピー」
マサムネさん
「またこれ一転して、ちょっとそろそろ売れないといけないなっていう危機感もあったので、バンド活動続けるためにもちょっと売れないと、一生懸命頑張ってくれているスタッフにちょっと恩返しもしたいしなというそういう意識もありまして、どポップな路線にしたんですよ。
で、わかりやすい、ノリのいい曲から始まることでこう、ご新規のリスナーをつかもうというね、ちょっとこうやらしい感じもあったかもしんないですけども(笑)
昔はね、でもね、CD屋さんの試聴機で聴いて買ってくれる人も多かったから、やっぱりアルバムの一曲目ってね、つかみの曲っていう意識がすごい強かったすね、今より。
それでこのクリスピーが一曲目になったような記憶がありますけどね。」
空の飛び方
一曲目:「たまご」
マサムネさん
「この時はね、『たまごとスパイダーで一曲目すごい迷ったんですよね。
でもゆったりリズムのちょっとどっしりリズムの『たまご』から、軽快なスパイダーの方が流れとしていいかもってことだった気がすんな~。どっちともね、割と最後の方にできたキャッチーな曲だったので。
でも、リズムの印象的にはたまごの方がゆったり感じるんですけども、実はテンポ・BPMとしてはスパイダーの方が遅いんですよね、これ不思議なんですけどね。
で、結果的にはスパイダーの方がシングルカットされてライブでも定番曲になったんすけどもね。」
ハチミツ
一曲目:「ハチミツ」
マサムネさん
「これはもう、すぐ文句なく決まりました。なんかこう、スピッツのひねくれポップな持ち味がすごいよく出せてる曲だな~って、プロデューサーの笹路さんも「絶対これ一曲目だよ」って言ってくれたし。
で、これが一曲目だったからたぶんアルバムタイトルも『ハチミツ』になったんじゃないかな~流れ的に。
一曲目が例えば『あじさい通り』だったら、アルバムタイトルも『あじさい通り』になってたかもしんないすね。」
インディゴ地平線
一曲目:「花泥棒」
マサムネさん
「この頃95年から96年というのは、スピッツにとってはヒット曲も出すことができまして、いわゆるブレイクしたという感じで、スピッツバブルとかよく言ってましたけれど、そういう時期でした。すごい忙しかったですね。
で、『ロビンソン』、『空も飛べるはず』、『チェリー』というね、ポップなシングルのイメージをなんかちょっと裏切りたいなって思いもあったりして、そんでテツヤがそんな中作ってきたこの曲をあえて選んだんですけれどもね。
すごい短いし、なんか『なめてんのか』みたいな始まり方がロックっぽいんじゃないかなと。まだ若かったしね、そういうことを考えていた気がします。」
フェイクファー
一曲目:「エトランゼ」
マサムネさん
「今思えばね、この頃がね~、一番なんか色々疲れてた気がしますね。
頼ってたプロデューサーから離れたのも大きかったかな。なんか自分でもちょっと癒される曲で始まりたいななんて思っていた…ん~、なんか記憶がありますね。
あと、この頃ね、初めてツアーで、コンサートツアーで沖縄に行かしてもらいまして、その後なんか海にハマって、なんかスキューバダイビングにハマったりしてて、ウミガメはすげー大好きだったんですよね。
あの、歌詞の中の『♪ウミガメの頃すれ違っただけの~』っていうのは、実際に海でウミガメさんとすれ違った経験からきています。」
マサムネさん
「番組開始以来たくさんのリクエストをいただいています、聴いていただけましたでしょうか。
こういう短い曲はね、なかなかレギュラーの特集とかではね、かかりにくいですからね、普通のラジオ番組でもリクエストしても『1分半の曲ぅ?』つってかけてくんないかもしんないですね。」
ハヤブサ
一曲目:「今」
マサムネさん
「基本的にはこういうやっぱり短くてノリのいい曲で始まるアルバムがワタクシ好きなんですよね、人のアルバム聴く時もね。
なのでノリ的にはちょっと『インディゴ地平線』の時の『花泥棒』に近いかもね。
このハヤブサはプロデューサーの石田ショーキチくんもイケイケロックな人だったからその影響もありますね。」
三日月ロック
一曲目:「夜を駆ける」
マサムネさん
「このアルバムはね、『三日月ロック』は今でも自分でよくできたなと思っていて、どの曲が一曲目でもいいかもぐらいな感じだったですね。
で、一番存在感のある曲はこれかなという曲で『夜を駆ける』になったんですけれども。」
スーベニア
一曲目:「春の歌」
マサムネさん
「この曲はね、実はちゃんとエピソードがありまして、アルバムの全体像がなんか見えてきた時に、もうすぐレコーディング終わりますよっていう状態の時に、当時のねマネージャーの…当時っていうか、今は社長さんですけども、マネージャーのぐっちゃんからね、「まだなんか物足りないな」って言われたんですよ、アルバムとして。
でね、俺も確かにそうかもな~って思って、最後にちょっとパッとした曲もう一曲作ろうよってことになりまして、それで生まれたんですよ。
なので、あん時ぐっちゃんのダメ出しがなかったら、たぶん『春の歌』存在しなかったかもしれないっていう。そういう曲ですね。
さざなみCD
一曲目:「僕のギター」
マサムネさん
「この頃はね、ゆずとか、ストリートの弾き語りライブから人気になったアーティストがたくさん出てきまして、例えば自分がストリートでアコギ一本で歌うんだったらこんな曲かなぁとかいうのをイメージして、そっから生まれた曲でしたね。
なのでなんか、小雨降るストリートでなんかちょっと歌ってるようなイメージの曲から始まるような、そういう曲でした。」
とげまる
一曲目:「ビギナー」
マサムネさん
「こん時は確か、俺個人的にはね、『えにし』って曲の方が一曲目いいんじゃない?って思ってたけど、ミーティングを重ねた結果『ビギナー』になったような記憶があるな~。
でまぁ、その後CMで使っていただいたりしたので、ビギナーね。あっでも、えにしも使っていただいたのか。どっちもアリだったのかな~、ね。
『えにし』が一曲目の『とげまる』もちょっとね、良かったかもな~って未だに思う時もありますけれどもね。」
小さな生き物
一曲目:「未来コオロギ」
マサムネさん
「この時は『小さな生き物』って曲を一曲目でなんとなくこうまとまりかけてたけど、前作のこの一曲目『ビギナー』がゆったりしたテンポだから、ちょっと軽快な曲が一曲目の方がいいかもねって話になって、俺はね、個人的には『オパビニア』って曲が一曲目もいいかなって思ったけど『未来コオロギ』になったっていう流れだった気がすんなぁ。
結果的にはね、良かったと思います。」
醒めない、見っけ
一曲目:「醒めない」、「見っけ」
マサムネさん
「これはもうね、どっちとも最初から『アルバム一曲目の曲!』ってコンセプトで作りましたので、これはね、ハマってると思う。
『醒めない』も『見っけ』もね。タイトルチューンですけどね。」
ひみつスタジオ
一曲目:「i-o(修理のうた)」
マサムネさん
「これも当初、『めぐりめぐって』っていう、今アルバムのラストに入ってますけれども、それを一曲目の曲として作ってたんですよ。やっぱりアップテンポな曲で始まるアルバムが好きなので。
でもね、思いのほかできあがり『i-o』がいい感じで録音できたので、こういうしっとりとした曲で始まるアルバムってなかったよねって思って。
そんで、あの~、後々ですけどジュナイダくんが描いてくれた『ひみつストレンジャー』の物語の流れを考えると、この本のね。この曲順は正解だったなと思うんですよ。
一曲目オープニングが『i-o』でラストが『めぐりめぐって』って、結構ね、ちゃんと物語になってて、その『ひみつストレンジャー』是非、まだ読んでない方、ご覧になってない方是非お読みになっていただきたいと思いますけど。宣伝になっちゃいましたけどね。」



