2024年5月10日放送に放送された実写ドラマ『岸辺露伴は動かない』のエピソード「密漁海岸」を視聴したので、感想を述べるがてら原作との相違をまとめたいと思いました。
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ドラマ「密漁海岸」の原作漫画は『岸辺露伴は動かない』第1巻に収録されています!
※以下より原作及び実写ドラマ「密漁海岸」や『岸辺露伴は動かない』シリーズ、ジョジョシリーズのネタバレがございますのご注意くださいませ。
「密漁海岸」原作との相違点!
「おなじみの二人」
ドラマ版『岸辺露伴は動かない』の「富豪村」からちょこちょこ登場している、中村まこと氏と増田朋弥氏が演じる「おなじみの2人」が密漁者として今回も登場。
今回「露伴のために海を見張る」と書き込まれたのは後半への伏線かと思いましたが、最初の方しか登場はなかったような…。
(私が見落としているだけかも?)
ヘブンズ・ドアーされた際に書かれていた「グラン・ブルーごっこ」とは、ゲームのグラブルシリーズではなく、映画作品のことでしょうかね。
ジョジョ第4部のネタが盛り込まれている
実写版ではトニオさんが初登場ということで、『ジョジョ』第4部本編からのネタも盛り込まれていました。
『ジョジョの奇妙な冒険』第4部「ダイヤモンドは砕けない」において、トニオさんが初登場するのは「イタリア料理を食べに行こう」というエピソード。
文庫版なら第20巻、電子版ならモノクロ版では第3巻、カラー版は第5巻に収録されています。
「イタリア料理を食べに行こう」のエピソードは『ジョジョ』第4部の中でアニメ化もされています。
Blu-ray/DVDでは第4巻に収録されています。初回特典には仗助役の小野友樹さんと億泰役の高木渉さんが実際にイタリア料理を食べに行く映像特典ディスクが🤭
ちなみに『ジョジョ』第4部では、トニオさんの方が露伴より登場が先なんですね。
ジョジョ4部においての露伴先生の初登場回(『漫画家のうちへ遊びに行こう』)は、文庫版なら第21巻に、電子版のモノクロ版なら第4巻、カラー版なら第6巻に収録されています。
(余談ですが、『ジョジョ』のフィギュアで私が初めて購入したのはこの露伴先生のものでした 笑)
トニオのペットの子犬が登場
胃の具合を治してもらう子犬がドラマにも登場するのですが、このワンちゃんはトニオのペットという設定の模様。
名前は「アンジェロ」というのだそうですが、この名前、ジョジョ第4部を見たことがある人なら反応してしまうのでは🤣
(※アンジェロは第4部で一番最初に戦う敵)
ワンちゃんといえば、露伴の飼い犬であるバキンも会話の中でだけ今回のドラマ「密漁海岸」に登場していましたね。
料理を食べた時のやり取り
ジョジョ第4部では主人公である東方仗助とその親友の虹村億泰が見せたトニオさんの料理についてのやり取りを、ドラマでは露伴と泉京香が代わりに行っています。
露伴と京香の反応は本当にジョジョ4部のそのままで、「サイモンとガーファンクルのデュエット!高森朝雄の原作に対するちばてつやの『あしたのジョー』!」という部分まで再現しているのにはたまげました🤣
料理名の変更?
ジョジョ4部原作では「娼婦風スパゲティ」として登場したパスタが、ドラマでは「つぶ貝のプッタネスカ」として登場。
「プッタネスカ」はイタリア語で「娼婦風」という意味だそうなので、料理的には変わりのないものとなるのかな?
アマゾンでの商品説明で「ジョジョにも登場した…」と記載されていて面白いなと思いました 笑
トニオさんが「能力」に目覚めた経緯
トニオさんが自身の能力に目覚めた経緯について、
・ジョジョ4部原作:
理想とする料理を求めて世界中を旅していた時に気付いた。
(スタンド『パール・ジャム』の能力
・ドラマ版『密漁海岸』:
5年前にメキシコで誤ってサソリの毒を大量に飲み、意識を失い高熱に苦しんだが、一週間後に急に熱が下がった。その後目覚めると「奇妙な力」が身についていた。
(『パール・ジャム』の名前は出て来ず)
との相違がありました。
瀕死状態からのスタンド能力発生はジョジョ第7部「スティール・ボール・ラン(SBR)」のマウンテン・ティムを連想した方もいるのでは。
マウンテン・ティムのこのエピソードについては紙の単行本・電子版のモノクロ版カラー版ともに第4巻収録。
(7部はよアニメ化してくれーッ)
トニオの恋人について
キーパソンとなるトニオさんの恋人について、
・原作「密漁海岸」では:
トニオさんの故郷アマルフィーから日本に連れてきた存在で、名前はヴェルジーナ
・ドラマ「密漁海岸」では:
森嶋初音(もりしまはつね)という、パティシエの日本人女性
とそれぞれ異なっていました。
それに伴い、原作漫画ジョジョ第4部とドラマ版ではトニオが日本に店を出した理由に相違があります。
彼女の頭にグレープフルーツ大の腫瘍があり、それをトニオが治してあげたいというのは原作・ドラマ共に同じですね。
アワビにくわしい老人
ヒョウガラアワビについて詳しい老人が登場するのはドラマ版オリジナル。
ジョジョ第4部の「山岸由花子は恋をする」のエピソードの最後の方で登場する漁師(ボヨヨン岬のくだりのマサジと爺ちゃん)が原作か?とも思ったのですが、たぶん違う🤣
「名場面」の再現
原作の「密漁海岸」の名場面とも言える、露伴の「だから気にいった」の台詞は、ドラマでもしっかり再現されていました。
その前の「オイオイオイ…」「ナァナァナァ…」の部分も取り入れてくれていて嬉しかったです🤣
この部分、ドラマでは京香の前でがっつり行われていたのですが、「聴かれていて後でメンドーなことになるんじゃないかな?」と思ってました。でも杞憂だったようですね。
ラストの展開
原作「密漁海岸」では無事(?)アワビをゲットできた露伴とトニオさんの様子ですが、ドラマ版では「ヒョウガラアワビをあれほど大量に食べたこのタコにも同じような効能が間違いなくある」という展開に変更されていました。
ドラマで密漁行為を描くのは大丈夫なのか勝手に心配していたのですが、このオチなら納得ですね。なるほど~と感心させられました。
変更点といえば、原作漫画には密漁の場所が「東方一族の私有地」とされていたのが、ドラマではカットされていたような。
ドラマでは関係ない情報になってしまうからでしょうかね。
漫画の「密漁海岸」に東方家の名前が登場するのは、「『岸辺露伴は動かない』とジョジョ第8部「ジョジョリオン」は隣り合わせの世界観」と原作者の荒木飛呂彦先生もおっしゃっていたと思うので、その遊び心か何かでしょうか。
個人的には「ジョジョリオン」は実写も向いてる気がするので、ドラマ化してほしいなぁ。
(みんなで『枝』を探すところとかね。もちろんアニメでも見てみたいですが)
ドラマ「密漁海岸」の配信は?
今回の実写版「密漁海岸」ですが、すでに配信が始まっています。
密漁行為ということで、露伴の露出度もいつもよりやや高め(?)それによって露伴先生のB地区も確認が可能なので、興味のある方はどうぞ。
(もちろん、そーゆーの目的でない方も是非。「B地区とかどーでもいいわ!」という方にはアワビを申し上げます)
映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』も配信されていますよ~。
『岸辺露伴は動かない』のエピソードはいくつかアニメ化もされていますが、「密漁海岸」はまだの模様。
(2024年5月中旬現在)
アニメはどのエピソードにもオリジナル展開が盛り込まれていますが、ジョジョ第5部ファンには「懺悔室」もオススメです。