ロック大陸漫遊記 おしゃれリズムなスピッツナンバー特集書き起こし | コーヒーガムとイチゴのケーキ
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ロック大陸漫遊記 おしゃれリズムなスピッツナンバー特集書き起こし

ロック大陸漫遊記まとめ
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『スピッツ草野マサムネのロック大陸漫遊記』2023年9月3日オンエア「おしゃれリズムなスピッツナンバー」特集の書き起こし(文字起こし)です~。

「おしゃれリズムなスピッツナンバー」、マサムネさんがおっしゃることには「おしゃスピ」

マサムネさん
「スピッツ、最初はパンクロックのバンドを目指していたんで、基本8ビートの曲がほとんどだったんですけれども、売れ線を意識し出したアルバム『クリスピー』辺りからちょっとオシャレを意識したシックスティーンビートの曲もやるようになったんですね。

結局おしゃれにはほとんどなってなかったりするんですけれども、そんなスピッツ内のオシャレリズムな曲で漫遊していこうという試みでございます。」

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裸のままで

マサムネさん曰く「ミリオンヒットを狙って空振りだった曲」。
(※セールス的にはという意味で、曲自体は良い作品ばかり収録されています)

マサムネさん「声が若い。1993年と言いますと、ホコ天イカ天でピークアウトしたバンドブームが終わって渋谷系ブームの時代。

スピッツもね、なんとかして売れようともがいてた頃なんですけども、まぁイギリスではダンスロックとかアシッド・ジャズがブーム来ててなんとなくこう、ビートが細かいオシャレな曲を作らないと駄目なのかなと思っていました。

その頃よく聴いていたのがコーデュロイっていうイギリスのバンドのアルバムです。

(後ろでコーデュロイが流れる)

ちょっと流れてると思いますけど。これにね、このコーデュロイのアルバムに、ほぼ俺の当時のファンキービートのルーツ、おしゃれビートのルーツが入ってると思いますけど。

もちろんそれまでもね、ジェームズ・ブラウンとかスライ&ザ・ファミリー・ストーンとかシックとかも聴いてはいたんですけれども、このコーデュロイのおしゃれ感がすごいわかりやすかったんですね。

で、このコーデュロイみたいな雰囲気の曲を作ってみようと思って作ったのが「裸のままで」だったんですけども、全然ちょっと近くないと思うんですけども。今聴くとね。

で、結局全然おしゃれじゃないドメスティックな歌謡ロックの枠内に収まるものが出来上がってるなという気もするんですが、まぁそれがスピッツらしさなのかなと今は思います。

ただ、バンドの演奏はね、しっかり俺の要望に応えてくれて、﨑ちゃんも田村もテツヤもねぇ、『やるじゃん』って当時は思いましたね。」

夏が終わる

マサムネさん「この頃リズムアレンジのアプローチはプロデューサーの笹路正徳さんからも色々影響を受けていました。

例えば、『愛の言葉』(スピッツ『ハチミツ』収録)の元々リズムは、

♪限りある未来を 搾り取る日々から~

(歌ってくださいました~!)こういうね、普通の8ビートのロックな感じで作ってたんですけども、笹路さんが『こういうリズムでやってみたら?』っていう提案が、

♪限りある未来を 搾り取る日々から~

(また歌ってくださいました)こうちょっと弾んだビートを提案してくれて、『ああこれ、意外といいかも』と思ってそれを受け入れたらすごい良くなって、それからリズムアレンジの幅が広がって、新曲を作るたびに色々ちょっとリズム試してみようって時期でした。

で、『夏が終わる』に関しても、『笹路さんがいるから最終的になんとかしてくれるだろう』と思って、これまでスピッツになかったような、こういう

♪(『夏が終わる』のイントロを弾いてくれる)

こういうリズムのアプローチで作ってみたんですけどもね。

「愛の言葉」が収録されている『ハチミツ』はスピッツの6枚目のアルバム。

で、「夏が終わる」が収録されているのは4枚目の『CRISPY!』なんですが、となると「愛の言葉」は「夏が終わる」より前に作成されていたということになるのでしょうかね?

最後の演奏がフェードアウトで終わるとこも、「季節が終わる」という曲のコンセプトの余韻が感じられるようで好きです。

まもるさん

マサムネさん
「おしゃれリズム。ね。具体的にはR&B(リズム&ブルース)とか、ソウルミュージックから影響を受けたシックスティーンビート、16ビートのリズムなんですけれども、元々俺の中にはそういうおしゃれリズムの要素は全くなくて、最初は何か売れるために取り入れただけだったんですけども。

なので何も考えないで作ると、本当に直線的な♪(演奏してくれる)こういうビートか、♪(演奏)こういうシャッフルの曲ばっかりになっちゃったと思うんですけども、元々ね、ハードロックとかパンクロックの人なのでワタクシ。

でもそういうおしゃれリズムを取り入れて演奏してみると、『あれ、なんか意外に気持ちいいかも』ってなってきたんですよね。

で、次に聴いてもらうのは『まもるさん』って曲なんですけど、こういうリフの

♪(弾いてくれる)

これはね、土台にしている曲があって、オマージュというか。ベストヒットUSAのオープニング曲のヴェイパー・トレイルズの『Don’t Worry Baby』という曲なんですけど…あ、今(後ろに)流れてきてると思うんですけど。

これね、ベストヒットUSAでおなじみの小林克也さんのそういう声が聴こえてきそうですけど。

でもね、『まもるさん』の場合はね、この曲と違ってサビになると急にハードロック風になるのがね、その辺はね、すごくスピッツっぽい曲かなという風にも思います。」

「まもるさん」は「若葉」のカップリングで、『おるたな』に収録されています。

歌詞の語尾を伸ばした歌い方など、ビョンビョンしてる感じがスピッツの中でも唯一無二さを感じる気がします。

「まもるさん」、「潮騒ちゃん」、「あかりちゃん」で、スピッツの三大敬称曲。(?)

ヘビーメロウ

マサムネさん
「この曲はね、誰っぽいかな。ギターソロなんかはジミ・ヘンのちょっとサイケ感に近いところもあるけど、これはもはやスピッツ独特の、独自のファンキーソングを確立したっていう、そういう曲かもしれない。

ここからね、最近の『美しい鰭』なんかにもつながってるかなと思いますが。

まぁでも、歌詞にも出てくるんですけど、結局はスピッツはね、『なんちゃってファンキー』なんですよ。

これは卑下しているわけでなくって、なんちゃってファンキーなビートも大事なスピッツの持ち味の一つに今ではなってるんだなと思ったりしています。」

「ヘビーメロウ」は『CYCLE HIT 2006-2017 Spitz Complete Single Collection』に収録。

「なんちゃってファンキー」はラストのサビ前に出てくる歌詞です。

YM71D 

マサムネさん「次は『YM71D』と書いて『やめないで』という曲行ってみたいんですが。

先ほどもちょこっと名前出しましたけども、シック(後ろで流れる)…こういうバンド。

『Chic』って書いて『シック』というバンドの曲が、俺のね、中学生ぐらいの時にすごい流行ってて結構聴いてたんですよ。

普段はハードロックとかパンクロックが好きな草野少年だったんですが、このシックはね、なんか聴いてて『気持ちいいぞ』と思って、このひたすら反復するリズムがAC/DCとかブラック・サバスなんかと実は近いんじゃないかと思って。

で、後々シックのギタリストのナイル・ロジャースさんはね、デヴィッド・ボウイさんの『レッツ・ダンス』とかデュラン・デュランとかINXS(インエクセス)なんかのロックバンドのプロデュースで有名になるんですけれども。

『YM71D』はシックの『グッド・タイムス』って曲とか、達郎さんの『SPARKLE』(スパークル)とかに頑張って近付こうとしたけど、やっぱり良くも悪くもスピッツでしかないという。そういう仕上がりになってしまった曲です。」

「YM71D」は『見っけ』に収録されている曲。

この曲も演奏がフェードアウトで終わりますね。こちらは「この2人、これからどうなっていくのか」という希望を感じるというか。

歌詞は「『平和だ』と困る街(平和だな~と困っている街)」なのか、「『平和だと困る街』(平和だったら困る街)」なのかと、ずっと思ってます。(もしくはどっちでもない、また別の解釈かも?)

美しい鰭

マサムネさん「この曲『美しい鰭』ですが、最新バージョンのスピッツのおしゃれリズムナンバーって感じですかね。

このビートの感じはジャクソン5のABCとかのイメージもあったんですけども、サウンドに関してはミーターズというR&Bのバンドの、1969年リリースのデビューアルバムを参考にしました。

(後ろに流れてくる)今聴いてもらってると思いますが。ビートの感じもなんですけど、特にこのドラムのスネアの音を近付けてもらえますか、わかりますかね、このスネアドラムのパコォンッって感じのね。
これがすごい気持ち良くって、本当にね、むしょうに聴きたくなるんすよ、たまにね。

これをスピッツでもちょっとやってみたいなと思ってね、﨑ちゃんとドラムテックの方にお願いして作ってもらったりしたんですけどね。
その辺をちょっと注意しながら聴いていただきたいです。」

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エンディングトーク

マサムネさん「自分で自分のことおしゃれって言うのもなんかはばかられるような気もしますけど。

今日はセレクトから漏れたんですが、スピッツの曲だと『エンドロールには早すぎる』とか『子グマ!子グマ!』とか、新しいアルバムだと『未来未来』とかも割とスピッツ的なおしゃれリズムかもなという気もしますね。

今後も永遠に届かないかもしれないんですけど、届かない感じを楽しみつつおしゃれバンドを目指す不思議なバンドとしてやっていこうと思っています。」

「エンドロールには早すぎる」は『小さな生き物』、「子グマ!子グマ!」は『醒めない』、「未来未来」は『ひみつスタジオ』にそれぞれ収録されています。

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